2014年6月29日日曜日

ブダペスト、地下鉄散歩

ブダペストの地下鉄は現在4路線が開通しています。
1号線は19世紀末という、欧州大陸初の地下鉄です。
2号線、3号線は1970年代の社会主義の時代に開通しました。
そして最新の地下鉄4号線は2014年春に開通したばかり。
自由主義の時代になってから初めての路線で、今後地方や郊外への路線網整備も含めて拡張が予定されています。

それぞれの時代を語るような地下鉄に乗って、ブダペスト散歩をしてみてはいかがでしょう。



●地下鉄1号線

開業は1896年。



世界ではロンドン次いで2番目に、欧州大陸では初めて開通した地下鉄で、また当時最新端技術であった電気式地下鉄としては世界で初めてのものです。
路線カラーは黄色。



ヴルシュマルティ広場駅からメキシコ通り駅をつなぐ路線で、アンドラーシュ大通りの真下を走っています。

1896年というハンガリー建国千年際の開通を目指して建設された路線で、車両、駅はアールヌーボー様式がで趣満点。





ブダペストの旧市街共々世界遺産の一部にもなっています。
これ1本で英雄広場、オペラ座、リスト広場などの主要観光名所に行けますが、まさにこの地下鉄自体が一見の、そして一乗の価値のあるものです。


●地下鉄2号線

全線開業は1972年。
路線カラーは赤。



ブダペストの東駅と南駅をつなぐ、観光客もかなりお世話になる路線の一つ。
古い路線ではありますが、利用頻度が高いのか、車両も新しくきれいです。




駅に降りる「カッカッカッカッ……」と音を立てて動く高速エレベーターがなんともソ連的で、時代を感じさせてくれます。



聞くところによると、ソ連時代に建設された深い地下鉄は地下シェルターとしての利用も想定されていたのだとか。

●地下鉄3号線

1976年から徐々に開業し、全線開業したのは1990年。
路線カラーは青。



ブダペスト北部ウーイペシュト・クズポント駅と南部のケーバーニャ・キシュペシュト駅をつなぐ路線です。
76年に開業した デアーク・フェレンツ広場駅からナジヴァーラド広場駅間はどことなくアヴァンギャルドな雰囲気も。



やはり70年代に建設が始まったこともあり、こちらもかなり深くて「ソ連的」です。
なぜか車両は2番線より古めです。


●地下鉄4号線

2014年春に開業した真新しい路線。
路線カラーは緑。



国鉄ケレンフルド駅とブダペスト東駅をつなぎ、今後北部、南部の郊外への路線の延長が予定されています。
非常にモダンで洗練されたデザインは「新時代の路線」といった雰囲気があります。






各駅ごとに意匠が異なり、モダンで近未来的なデザインの駅もあります。

●ブダペストカードなら乗り降り自由

町めぐり・地下鉄めぐりにはブダペストカードがやはり便利。
とにかく見せるだけで何度でも乗れますし、途中下車も自由自在です。
観光施設の入場割引などの特典もついていますので、ブダペスト観光をする際には必携の1枚です。

購入はオンラインのほか空港、ホテル、地下鉄の窓口など。
町中ではブダペストカードのスタンドも出ています。



●ブダペスト交通局

●ブダペストカード


2014年6月4日水曜日

マーチャーシュ教会コンサートに行ってみよう!

ブダペストのブダ側、王宮の丘に建つマーチャーシュ教会は歴代の王の戴冠式が行われてきた、ハンガリーにとって重要な、由緒ある教会のひとつです。



この教会で特に週末を中心にクラシックやオルガン音楽のコンサートが開かれています。
曲目はバッハやヘンデルのオルガン音楽、教会音楽やモーツァルトといった有名な曲が中心で、所要1時間半くらいです。
観客のほとんどが観光客なので、普段着&スニーカーでも全くOK。
普段クラシックに馴染みのない方でも気軽に入れます。

教会内部がコンサートホールです。
8時の鐘とともにコンサートの開始を告げるオルガンが鳴り響き、
その音響と荘厳さに圧倒されます。

由緒ある教会での音楽コンサートは旅ならではの体験の一つです。
ぜひ訪れてみてはいかがでしょう。

ちなみに教会コンサート、冬の教会内はやはり冷えますので、春から夏の暖かい季節が特におすすめです。

*コンサートプログラムはこちら
*価格は内容によって変わるほか、プログラムも変更される場合があります。

●チケットはオンラインまたは当日会場で

チケットは、当日教会の入り口前のスタンドで購入できます。
またはオンライン(http://eng.concertbudapest.com/concert/unforgettable-experience-23)でも予約ができます。
オンラインの場合、日本で購入し、プリントアウトあるいはスマホなどにダウンロードして持っていくことも可能です。


当日券売り場はマーチャーシュ教会入場チケットを売っているブースのちょうど正面にあります。
ただしこの日に残ってるチケットのみの販売となります。

チケット価格は内容によって異なりますが、出演者としてお馴染の「ハンガリーヴィルトゥオーゾ室内管弦楽団」の場合は料金は以下の通り(2014年6月現在)

ブロンズ席(自由席/参拝者席の4列目以降) 3900HUF
シルバー席(自由席/参拝者席の1~3列目) 4900HUF
ゴールド席(教会祭壇上椅子席)      7900HUF
VIP席(教会祭壇上椅子席)       1万4900HUF※
プレミアム席(教会祭壇上椅子席)    2万3900HUF※

※VIP、プレミアム席はマーチャーシュ教会隣のホテル、ヒルトン・ブダペストでのディナー、音楽CDのおまけ付です。

ブロンズ席とシルバー席はあまり差がありません。
どうしても参拝者席の最前列で見たい場合はシルバー席を取る必要がありますが、そうでなければブロンズ席でもあまり変わりません。
演奏者の姿そのものを見たい場合はゴールド席以上を購入する必要があります。

なおシルバー、ブロンズ席は自由席なので、開演30分ほど前に行って席を取っておくのもいいでしょう。
その時間のマーチャーシュ教会はコンサートのお客さんだけなので、比較的空いている状態で教会内部の写真が撮れるというメリットもありますよ。


<ヒルトン・ブダペストについて>

VIP、プレミアム席に付随するディナー会場「ヒルトン・ブダペスト」はブダペストの高級ホテルの一つです。
ホテル自体が16世紀にトルコ軍の襲撃により廃墟となってしまった教会を再利用した建物で、また内部には当時の遺構も保存されているという、非常に歴史が感じられるホテルです。
マーチャーシュ教会もトルコ軍の攻撃によりダメージを受け、再建されたという歴史があります。

ヒルトン・ブダペストの中庭の回廊。
昔の遺構が残されています。